ボートレースが開催される前に「前検日」と呼ばれる日があるのを知っていますか?
「前検日」はどのようなことを行って、どのような流れで進められるのでしょうか?
今回は、前検日について紹介します。
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前検日とは
前検日とは、前日検査日の略称で、ボートレース開催の1日前のことを言います。
公正にレースを行うために、ボートレーサーがレース場に集まり、検査を受けるのです。
決められた時刻までに到着できない場合や私物検査、身体検査で不合格となると即日帰郷となり、厳しい罰則となります。
前検日の流れ
レース場に到着すると私物検査、身体検査を行います。
検査に合格すると、次にボート・モーター抽選を行います。
抽選したボート・モーターを整備し、前検タイムを測定します。
会場入り
レース開催日の前日12:00まで、SG競走は午前10時までにレーサーは会場に入り、物品検査を行います。
物品検査
物品検査ではアルコール類の持ち込みが禁止されています。
また通信機器の持ち込みはできませんので、スマートフォン等は預ける必要があります。
以前通信機器を持ち込んだ選手がおり、厳しい罰則を受けたこともあります。
もちろん遅刻すると厳しい罰則が発生します。
身体検査
会場入りの後、身体検査を行います。
血圧が高かったり、風邪で高熱の場合は不合格となります。
以前尿管結石やノロウィルスにより、身体検査で不合格になった選手もいます。
抽選会でモーターとボートを決定
身体検査後モーターとボートを抽選します。
商店街の福引のようなガラポン機を回して抽選します。
良いモーターを引くと今節が非常に楽になり、悪いモーターを引くと調整が大変です。
以前はプロペラを持参していましたが、現在はモーターとプロペラがセットとなっています。
エンジンとペラの調整
抽選したモーターとプロペラを調整していきます。
前検タイムを測定
整備したボートに乗り、タイムを測定します。
このタイムは「前検タイム」と言って、初日のレース予想に役に立ちます。
この時、誤って他の選手のボートに乗ったりすると、その時点で検査不合格になります。
宿舎へ専用バスで移動
選手は公正なレースを行うために、レース開催期間中は外部との接触を断たなければなりません。
レース場以外は、専用の宿舎で生活します。
宿舎へはバスや徒歩で移動するレース場が多いですが、レース場の敷地内に宿舎が設置されていることもあります。
前検遅参すると?
遅刻すると「前検日遅参」となり、その節のレースに出場できなくなります。
またそれだけではなく、日本モーターボート競走会の懲罰委員会にかけられて、出場停止処分の対象となります。
基本1ヶ月以上出場取り消しとなります。
渋滞で遅れることは許されていませんが、公共の交通機関の事故による遅延は認められています。
以前、電車の乗り間違えで前検日遅参となった選手がいます。
徳山に停車しない新幹線に乗ってしまったためで、広島からすぐに折り返したが間に合わず、即日帰郷となりました。
選手はこうした些細なミスにも注意しなければなりません。
前検不合格になるとどうなる?
前検不合格になると即日帰郷となります。
即日帰郷とは、レース自体出場できずその日に帰る事を言います。
出場レース数が少なくなるので、当然事故率が高くなり、その後のレースにも影響していきます。
入り待ちについて
「選手のファンとして実際に会いたい!」となることもあるでしょう。
多くの場合、前検受付の締切の1~2時間前から選手が到着します。
その際に接触を試みることを「入り待ち」と言います。
もちろんファンサービス・イベントではないので、断られることもあります。
「運がよければ会える!」くらいの気持ちで待ったほうが良いでしょう。
必ずマナーを守って入り待ちを行ってください。
丸亀ボートレースなどのように入り待ち、出待ち場所を開放している会場もあります。
ボートレース場の指示に従い、その場所で待つと良いでしょう。